
鈴鹿市で外構工事を行っている、株式会社信成建設の竹内です。
先日、お客様より「ブロック塀の高さは決まっているの?」とご質問を受けました。
建築基準法では、ブロック塀に関するさまざまな規定が定められています。
そのため、ブロック塀は設置できる高さに決まりがあります。
しかし、街中では建築基準法に違反したブロック塀を見かけることもしばしば……。
近隣からの目隠しなどの役割を果たすブロック塀ですが、規定を超えてしまうと倒壊し大きな事故につながる恐れもあります。
そこで今回は、ブロック塀の「高さ制限」について詳しく解説していきます。
コンクリートブロックとは

コンクリートブロックとは、工場で成形加工をした穴の開いたブロックのことを指します。
家の外構として設置され、敷地と敷地外の境界線となり「近隣からの目隠し」や「防犯」などの役割を果たします。
ブロック塀の種類
ブロック塀の種類は、下記の2つに大きく分類されます。
●組積造(そせきぞう)のブロック塀
れんがや石、コンクリートブロックなどをモルタルなどで積み上げてつくる構造です。
組積造の塀は、使用する材料や高さなどによって建築基準法上の規定が定められています。
●補強コンクリートブロック塀
コンクリートブロックの内部に鉄筋を入れ、ブロック同士を一体化することで強度を高めた塀です。
住宅の外構で一般的に見られるブロック塀の多くが、この補強コンクリートブロック塀に該当します。
高さだけでなく、ブロックの厚さや鉄筋、基礎、控え壁などについても基準が定められているため、設置する際にはそれぞれ確認する必要があります。
高さの規定

補強コンクリートブロック造の塀は、原則として地盤面から2.2m以下の高さにする必要があります。
ただし、高さだけを守ればよいというわけではありません。
高さが1.2mを超える場合は、倒壊を防ぐために「控え壁」を設置するなどの安全対策が必要になります。
一般的なコンクリートブロックは1段あたり約20cmなので、1.2mはおおよそ6段、2.2mは約11段に相当します。
厚さの規定
また、高さだけでなく厚さにも規定が存在し、ブロック塀を設置する際はしたがわなければいけません。
例えば、高さが2mを超える場合には、15cm以上の厚さが必要とされています。
一方で、1.2mを超え2m以下の場合などは、10cm以上とされる場合があります。
このように、必要な厚さは塀の高さによって異なります。
基礎について
コンクリートブロックを設置するには、基礎をつくる必要があります。
コンクリートブロックの基礎は、鉄筋コンクリート造または型枠ブロック造布基礎
基礎の丈は「35cm以上」、根入れは「30cm以上」と定められています。
「控え壁の設置」などの安全対策が必要
控え壁とは、コンクリートブロックの強度を増すために設置される壁のことを指します。
転倒を防ぐために、直角方向に突き出した状態で作られます。
ブロック塀の高さが1.2mを超える場合に、4m以内ごとに設置することが義務付けられています。
ブロック塀の点検

ブロック塀は、定期的に点検を行う必要があります。
点検では、「塀の高さ」「ひび割れ」「傾き」「控壁の有無」などをチェックしていきます。
点検をした結果、危険と判断されたブロック塀には市からの啓発や指導が入ります。
街中には、まだまだ取り残されたままの違法なブロック塀が存在しているため、随時点検を行い危険を防ぐことが重要になります。
ブロック塀は、プロの目を持ってきちんと基準を満たしているかを確認することが重要です。
塀は、道路や道に面しているため倒壊すると、家に住む住人だけではなく通行人にも危険が及ぶ可能性があります。
そのため、家に設置しているブロック塀や近隣のブロック塀に不安がある場合などは、市に相談をするようにしましょう。
ご自身での点検が難しい場合や、専門家の目でしっかり確認してほしいという方は、お気軽にご相談ください。
建築基準法の改正はいつから?
では、建築基準法で塀に関する規定が定められたのは、一体いつごろからなのでしょうか?
ブロック塀の安全性が大きく注目されるきっかけの一つとなったのが、1978年に発生した宮城県沖地震です。
この地震ではブロック塀などの倒壊による被害が発生し、その後、ブロック塀の安全対策が強化されました。
この事故を受け、全国で既存のブロック塀の安全点検や、危険なブロック塀への対応が改めて進められました。
ブロック塀は身近な外構設備だからこそ、地震などの災害に備えて安全性を確認しておくことが大切です。
耐震診断
古いブロック塀や、ひび割れ・傾きなどが見られるブロック塀については、耐震性を確認することも重要です。
特に、築年数が古い住宅に設置されているブロック塀の場合、現在の基準を満たしているか分からないケースもあります。
見た目だけでは、内部の鉄筋や基礎がどのような状態になっているのか判断することは難しいもの。そのため、ブロック塀の状態に不安がある場合は、専門知識のある業者などに点検を依頼しましょう。
自治体によっては、危険なブロック塀の撤去や改修に対する補助制度を設けている場合もあります。
鈴鹿市でブロック塀の撤去や改修を検討されている方は、利用できる制度があるか確認してみましょう。
コンクリートブロックによって起きた事故
過去には、建築基準法に違反しているコンクリートブロックが地震によって倒壊した結果、小学生の女児が下敷きになった死亡事故が発生しています。
2018年の大阪府北部地震で発生したこの事故をきっかけに、全国でブロック塀の安全性について改めて関心が高まりました。
ブロック塀は、普段は動くことのない構造物なので危険性を感じにくいかもしれません。
しかし、大きな地震が発生した際には、塀が倒壊して住宅や車、人などに被害を与える可能性があります。
「昔からあるから大丈夫」と考えるのではなく、現在の状態を確認しておくことが大切です。
設置工事の流れ
●土を掘り、基礎を設置する
まずはブロック塀を設置する場所の土を掘り、必要な深さを確保します。
その後、塀を支えるための基礎を施工します。
●砕石を敷き詰める
掘削した部分に砕石を敷き、地盤を安定させます。
その上から基礎を施工していきます。
●鉄筋と型枠を組み、コンクリートを流し込む
基礎部分に鉄筋を配置し、型枠を組んでコンクリートを流し込みます。
ブロック塀の強度を確保するため、鉄筋を適切に配置することが重要です。

●モルタルを練る
ブロックを積み上げるために使用するモルタルを準備します。
●ブロックを積み上げていく
基礎が完成したら、モルタルを使用してコンクリートブロックを一段ずつ積み上げていきます。
水平や垂直を確認しながら、必要な鉄筋を配置して施工します。

●表面を仕上げる
最後に、ブロック塀の表面や目地などを仕上げて完成です。
ブロック塀は一見すると簡単に施工できるように見えますが、基礎や鉄筋など見えない部分の施工も重要です。
安全性を確保するためにも、専門業者による適切な施工をおすすめします。

ブロック塀の寿命
コンクリートブロック自体は比較的耐久性のある材料ですが、ブロック塀は永久に使用できるわけではありません。
長年使用していると、雨風や地震などの影響によって、ひび割れや傾き、鉄筋の腐食などが発生することがあります。
また、塀の設置環境によって劣化の進み方も異なります。
そのため、「何年経ったら必ず交換」という一律の考え方ではなく、定期的に状態を確認することが大切です。
特に以下のような症状がある場合は注意しましょう。
・大きなひび割れがある
・ブロックが欠けている
・塀が傾いている
・目地が大きく劣化している
・鉄筋が露出している
・以前より塀の状態が悪くなっている
このような症状がある場合は、倒壊などの事故を防ぐためにも、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
まとめ
今回は、ブロック塀の高さ制限や安全対策について解説しました。
ブロック塀は、目隠しや防犯、敷地の境界など、住宅の外構に欠かせない存在です。
一方で、高さや厚さ、鉄筋、基礎、控え壁などについて基準が設けられており、基準を満たさないブロック塀は地震などの際に倒壊する危険があります。
「何段まで積めるのか」という点だけで判断するのではなく、塀全体の構造や現在の状態を確認することが重要です。
鈴鹿市でブロック塀の新設・撤去・改修をお考えの方や、ご自宅のブロック塀について「このままで大丈夫かな?」と不安を感じている方は、お気軽にご相談ください。




